シェイパーが自分のボードを解説します!

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ボードが出来た!1年振りの自分のニューボード!

シェイパーが自分のボードに何を求めてどう作っているのか。今日は書き記してみようと思います。

 

18年この仕事をしてもう何本のボードに乗ったのか分からなくなってるけれど、それでも新しいボードってとても嬉しい。

「自分で作れるんだから、好きに作って乗ればいいじゃん?」

そんなこと言われることあるし、そう思う人も多いだろうけど実際はなかなか自分のボードって取り掛かれない毎日。今回は予定があいて来月にトリップも行きたいなと考えていたのでこのタイミングで作ろう!って突然作り始めた。

 

今回のボードに求めていたのは意外にシンプルで

  1. 今の自分にあった浮力
  2. 新素材のカラーボトムを使ってみたい
  3. 今までにないデザイン

ざっとそんな感じ。

この3項目を説明する前に、なぜ【今】新しいボードを作ったのか?から説明してみますね!

 

【ボードを作るタイミング】

なんだかんだ毎年ボードを作るとなるとこの秋のタイミングが多いのですが、それはロックウェイブがボンド接着でボードを作った時のボード特性に関係があります。
僕の作るボードは完成時が一番しなり(フレックス)が柔らかくて、徐々に接着剤の乾燥や使用素材の硬化によってボードのしなり具合が固くなってきます。だからこの秋のタイミングで作ると1年目の冬を快適なフレックスで乗り切ることが出来るんです。

もう1段階掘り下げると、僕が大好きで毎年楽しみにしている福井県のノースショアにベストなボードを持って行きたい。これが僕がこの時期にニューボードを作る最大の理由です。
実際そのビーチに入るときは気温は低いけど水温は湘南とさほど変わらない。波質はとてもパワフルでチューブを狙い続けるサーフスタイルになります。この写真は2年前に当てた時のもの。この波にコンセプトを合わせているわけですね。

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ではここからは先に上げた3項目について。

 

【1.浮力を合わせる】

今使っている(昨年秋に製作)ボードは厚みが56ミリ。その前は58ミリに乗っていたけど、昨年に体重を10キロちょっと落としてから、手探りで56ミリにしたのが昨年のボードでした。そしてこの1年どういう波乗りをしたかというと、モモコシサイズってあまりやっていなくて、小さくてもムネカタサイズ〜大きいと頭半くらいまで。

今回のボードは55ミリ。昨年作ったボードよりも浮力を抑えたのは、実際に使って感じるオーバーフロートを解決させるためです。ボードの浮力そのものもあるけど、僕のボードはノーズにシングルコンケイブを採用しているので、走り始めてからの揚力がとても強いんです。だからもっと薄く出来るな〜って感じて55ミリにしてみました。

写真はノーズのシングルコンケイブ。浮力が抑えられてるのでテイクオフ時ノーズを押さえやすく、ノーズ付近で起こる水の逆流を抑えてくれるのでスムースなテイクオフが出来ます。走り始めてからは先の説明の通り、コンケイブで受けた水流から揚力が生まれて厚みがないのにとても良く走ります。

実際のコンケイブは肘上付近の位置からノーズまで徐々にふわっと入っています。

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それ意外のアウトラインは基本ずっと同様で、長さも変えていません。でも今回はレールの角度を少し立てたので結果としてボードの最大幅は8ミリほど細くなりました。この変更はなんとなくです(笑)

 

【2.新しいカラーボトムを使ってみたい!】

この夏に入荷したカラーボトム(サーリンボトム)。まだ数本しか作っていなくて皆さんにお披露目程度なのでここで自分でも試そうと思いました。蛍光ライム、蛍光イエロー、蛍光ピンクと3種類用意したのですが、今回使ったのは蛍光イエローです。

でもサーリンボトムに対してはそんなに不安はなかったです。それは僕昔からなんども使ってきてるんですよね。18年前に初めて自分で最初から最後まで作った自分のボードもサーリンボトムでした。でも素材も進化して、表面は変わらなくてもその裏に組み合わされた熱溶着用の素材などは昔と違うので、今の素材のフレックスは気になるところ。
この素材を手に入れて最初の1本はボードが出来たところで思い切り曲げて壊してみてフレックスの限界値はイメージ出来ていました。そこで今回は太い方(ロックウェイブでは2種類の太さのストリンガーを使っています)のストリンガーを2本両サイドに入れました。長さはテールから肘上まで結構しっかりと。これは腹ばいよりもドロップニーに意識して決めています。

あ、あとフォームの中心に線があるのはストリンガーとかじゃなくて、僕のボードはフォームの端切れをつなぎあわせて作っているからです(笑)節約節約!

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【3.今までにないデザイン】

お客様には大変好評のデッキグリップなのですが、僕はドロップニーの時に前足がグラグラするのを嫌って採用していません。ずっとシンプルなフラットデッキばかり。でも最近またプローンの面白さを感じてて、ちょっと小細工してみました。それがこのコンツァード(溝)デザイン。

 

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イメージは

プローンでのボトムターンの時にドライブさせるためノーズに指4本を掛ける。ドルフィンの時やドロップニーのリップでのグラブでのグリップ。

そんなところを意識してデザインを決めました。この程度の溝であれば前足がグラつくこともないと思います。肘をよけても良かったかな〜とは思いますが、多分問題ないかな。

 

そして今までにない組み合わせですが、ストリンガーを今までは細い方を2本だったのを太いのに変更して、ボトム素材を白い硬い通常品からソフトなサーリンボトムに変更。これは両方合わせて、今気に入っているフレックスに近づけるためのものです。全体を見た時に求めているイメージはもうはっきりしているので、違う素材を使ったり厚みが変わったりしながらも、求めているフィーリングを感じられるように組み合わせを変えた結果となります。

 

まぁこれ以上細かく説明してもよくわからないと思うのでここまでにしますが、要約すればボードを作る時って【新しく出会う波にどう挑戦するか】であったり、【今以上に快適に楽しむために何が必要か】なんてことを考えて、それを作り手である僕にぶつけてもらうのが一番だって思います。

僕も自分自身の中でその自問自答を繰り返して今回のボードが完成しているんです。

ワクワクしますよ!そしてそのワクワクをリアルな変化に繋げるお手伝いがボードシェイプという職業なんです。

 

 

他にも写真撮ったので、以下フォトギャラリー的に御覧ください。

 

 

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今回のボトムにはビックダブルコンケイブを採用

 

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アウトラインを正面から見るとこんな感じ。

 


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自分のボードでもしっかり丁寧に仕上げています。レールのエッジとか見ると分かっていただけるかな。

 

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今回テールは巻き込みました。ドロップニーの後ろ足(フィンが擦れたり)で壊れにくいっていうのがメリット。

 

 

ロックウェイブではみなさんが笑顔で変わっていけるボードを作っています。

「ボードの事わからないし。。」とか「まだ下手くそだから。。」っていうのは関係ないんです。

今の自分なりの目標に自分なりに挑戦する方法を一緒に考え、ボードをお渡ししてからも共に取り組む。そんなブランドを常に目指しています。

どうぞお気軽にご相談くださいね!

問い合わせフォームは about us ページにございます。

 

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